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夜勤や長時間労働など、厳しい労働環境の下で働く看護師。
離職せずに職場で長く働き続けられるよう、勤務体系に工夫を凝らす病院が増えている。
日本看護協会も、夜勤や交代制勤務に関する独自のガイドライン案を今月中にまとめる予定だ。(内田健司、写真も)
休日・夜勤体制など工夫 / 看護協会もガイドライン案
古戦場として有名な桶狭間に隣接する藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)。
耳鼻科病棟を担当する大石育美さん(33)は、実習で「藤田」の看護師の働き方を知り、他の病院から6年前に転職してきた。
「毎月最低4連休が保障されると聞き、そんな働き方が出来るのかと驚いて」
お盆や正月以外に4連休があることで、気軽に九州の実家にも帰れる。
月末と翌月初めに休みを続けて取れば、最高10連休にすることも可能だ。
がん患者と接することが多い大石さんは、手術後にできるむくみの重症化を予防する「リンパ浮腫セラピスト」の資格を取るための講習会に参加したいと、勤務ダイヤの調整を依頼、先月末から今月初めにかけて8連休を取得した。「まとまった休みがあると仕事も私生活も充実できる。夜勤時間が以前いた病院より短いのも魅力」と話す。
深夜交代なし
看護師の働き方には大きく、1日24時間を日勤・準夜勤・深夜勤と分ける3交代制と、
日勤・夜勤の2交代制がある。
3交代制は1勤務の時間は短いが出勤回数が多く、2交代制は勤務回数は少ないが夜勤が長いなど一長一短がある。
「藤田」では、夜勤が12時間の2交代制を採用。
「日中勤(にちなかきん)」と呼ぶ午前8時半~午後8時45分(休憩2時間)の勤務と、
午後8時半~午前8時45分(休憩1時間、仮眠2時間)の夜勤を基本に、8時間15分(休憩45分)の日勤などを組み合わせて、勤務表を作成している。
深夜の勤務交代がないので看護師にとっては生活リズムが取りやすく、入院患者にとっては、就寝時と起床時に同じ看護師が対応してもらえるので安心できる利点があるという。
4連休以上取れるのは、日中勤と夜勤の両方を行う看護師。1日の所定労働時間より多く働いた時間を調整して、休日としている。
眞野惠子看護部長は「休みを海外旅行や研修に充てる看護師も多い。仕事と休みが明確で、リフレッシュして業務に臨めるので、集中力が持続して、いい看護が提供できる」と強調する。
離職を少なく
夜間勤務や時間外勤務を含む長時間労働は、看護師の離職の大きな理由となっている。
日本看護協会が離職した看護師に行った2006年調査(約3600人が回答)では、離職理由の上位に長時間勤務や夜勤の負担の重さが並んだ。
また、08年調査では、病院に勤務する約2万人の看護職員が交代制勤務をしながら月60時間以上の超過勤務をしている実態が明らかになった。
これらを受け、同協会では勤務改善に本格的に取り組むことにし、夜勤・交代制勤務に関するガイドライン案をまとめている最中だ。
2交代制の病院の場合、現状では夜勤が16時間以上の場合が多く、勤務間隔が短いと看護師の疲労もたまりやすい。そこで案では、残業も含め拘束時間は最長13時間までが望ましいとし、夜勤の連続回数も最大2連続までとすることなどを検討している。
同協会ではまた、「藤田」をはじめ、働きやすい環境整備に努めている病院の事例も収集
。福井県済生会病院(福井市)のように、病棟によって16時間と12時間の複数の夜勤体制を敷くところや、川崎幸病院(川崎市)のように、育児休業後の短時間正職員制度や夜勤免除を導入するところなど、多様な勤務形態が見られるようになっている。
小川忍常任理事は「看護職が健康に働くことで、患者の安全も守れる。病院ごとに、働きやすい環境作りに向けて話し合いのきっかけにしてほしい」と話す。
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私が思うこと
大切な仕事なので、看護師の方が少しでも働きやすくなるようになってほしいと思いますが
現状として、納得のいかない勤務体制で、ストレスや体調に支障をきたしながら無理して働いている方がたくさんいらっしゃいます・・・。
もし どうしても今の状態を変えられないというのであれば、新しい病院を探すというのも、ひとつの方法だと私は思っています。
環境を変えることにたいしての抵抗や、給料が下がるかもしれないという不安などあるかもしれませんが
思い切って新しい病院で働いたことで、自分自身のストレスがなくなり、生活が楽しくなったり
給与面なども納得のいく場所を見つけることができた方もたくさん知っています
お話を聞くことはもちろん、これからもそういう方の手助けを頑張っていきたいなぁと思いました